パラグアイ日系アイデンティティ センター

未来に向けて

"偉大なことを成し遂げるためには、行動するだけでなく、夢を持ち、計画するだけでなく、信じることも必要である。"

アナトール·フランス 

この言葉からエンカルナシオン日本人会のメンバーが「夢を持ち、信じること」で行動を起こすきっかけとなりました。

行動の始まりは、今の日本人学校の裏の小さな部屋でボイラーを見つけたことでした。この部屋は、日本からの移民を収容するためにつくられたもので、そのボイラーはお風呂のお湯を沸かすため使われたものです。

また、そのボイラーは当時から唯一残されているものであることもわかりました。当初、この建物は入国管理局公団が日本人移住者収容所として管理をしていたが、後に国際協力機構(JICA)の所有となったため奇跡的に残されたのです。

日本移民者にとってエンカルナシオンは、目的地ではなく、イタプア県とアルト・パラナ県の移住地を目差す入り口であり、出発地でありました。

この世代が私たちを突き動かしてくれたのです。この世代を施設のセンターに展示することで、「日系パラグアイアイデンティティセンター」の設立の構想が生まれたのです。エンカルナシオンを経由したパラグアイの日本人移民者の証言から歴史を知ることができ、日系人の先祖の遺産を再認識し、強化し、価値を高めることをセンターの目的としました。

この度、エンカルナシオン日本人会は、誇りを持って「日系パラグアイアイデンティティセンター」をご紹介します。当センターは、日系一世と二世という真の主人公の人生の貴重な証言によって満たされた記憶と感情が映しだされた展示空間となっています。

しかし、このセンターの目的はさらに大きく、「未来に向けて」というモットーがあります。パラグアイ日系人のアイデンティティを持って、独自の表現と創造力を生かし、世代を超えても私たちのルーツの遺産と文化的価値を永続的に継承する事を託すものであります。

このように、パラグアイ社会全体が日本人移民の歴史を知ることができ、さらには、私たちの子や孫が、日本人の歴史やアイデンティティを感じ、学び、理解し、誇りを持って広めていくことを切に念願するものであります。

2020年12月 理事会 エンカルナシオン日本人会

2020年12月12日に設立

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